- Dockerコンテナで構築したRedmineの概要
- Redmine環境をDockerコンテナで構築する
- サブURLでRedmineにアクセス可能にする
- nginxのリバースプロキシでリクエストを振り分ける設定をする
- バックアップのために必要なデータをマウントディレクトリに保存する
- その他必要な設定
- バックアップファイルからRedmineをリストアする
- 今後のTODO
- RedmineのDokcerコンテナをローカルに構築した（今後、会社の拠点間VPN内の物理サーバで動かす想定)。
- nginx 1.23.2(リバースプロキシ)
- Redmine 4.2.8(本体)
- MySQL 5.7(Redmineのデータ格納)
- Alpine Linux 3.16.3(MySQL定期ダンプ用、BusyBox crondを使用)
- RedmineにはサブURLでアクセス可能にした（例：
http://localhost/redmine/。http://localhost/ではない。） - nginxでリバースプロキシの設定をし、今後バックエンドのアプリ（バーチャルホスト）が増えても1つのnginxでリクエストを振り分けられるようにした。
- バックアップはDBダンプファイルとRedmineへのアップロードファイルをホストとのマウントディレクトリに格納した。
- MySQLダンプファイル（定期ダンプ専用コンテナ:Alpine Linux）
- Redmineコンテナのfilesディレクト配下（Redmineデフォルト）
- その他、MySQLの文字コードの設定とRedmineのリストアの方法を調査した。
- 今後のやることは、古いMySQLダンプファイルを削除するcronの設定と、Redmineの
/filesのバックアップ。
Redmine環境を、1.nginx、2.Redmine、3.MySQL、4.SQLダンプ用のDokcerコンテナで構築した。まず、nginxでクライアントからリクエストを受付ける。nginxはバックエンドのRedmineアプリに通信をリバースプロキシで振り分ける（今後、他のアプリもバーチャルホストに追加可能にするため）。RedmineはチケットをMySQLに格納する。MySQLのダンプは、ダンプ専用のコンテナで行う。ダンプ用のコンテナを作成したのは、MySQLのコンテナ内で通常のcronを実行させようとしたが、うまく動作しなかったため。
docker-compose.yml:
version: '3.1'
services:
nginx:
image: nginx:1.23.2
ports:
- 80:80
volumes:
- ./nginx/conf.d:/etc/nginx/conf.d
depends_on:
- redmine
redmine:
build:
context: ./redmine
dockerfile: Dockerfile-redmine
image: redmine-4.2.8
container_name: redmine-4.2.8
restart: always
volumes:
- ./redmine/plugins:/usr/src/redmine/plugins
- ./redmine/backup:/usr/src/redmine/files
environment:
REDMINE_DB_MYSQL: db
REDMINE_DB_PASSWORD: redmine
depends_on:
- db
db:
build:
context: ./mysql
dockerfile: Dockerfile-mysql
container_name: redmine-db
ports:
- 3306:3306
platform: linux/amd64
restart: always
volumes:
- ./mysql/backup:/var/backup
command: mysqld --character-set-server=utf8 --collation-server=utf8_unicode_ci
environment:
MYSQL_ROOT_PASSWORD: redmine
MYSQL_DATABASE: redmine
TZ: Asia/Tokyo
periodic-backup:
build:
context: ./periodic-backup
dockerfile: Dockerfile-dbbackup-alpine
image: alpine-for-dbbackup
container_name: alpine-for-dbbackup
platform: linux/amd64
environment:
MYSQL_CONTAINER_NAME: redmine-db
MYSQL_DATABASE: redmine
MYSQL_ROOT_PASSWORD: redmine
volumes:
- ./periodic-backup/backup:/opt/mysql/backup
command: crond -f -d 8
restart: always
depends_on:
- dbRedmineのアクセス時URLは、http:/ホスト名/サブディレクトリ/となるように、Redmineコンテナ内のRailsの環境変数と設定ファイルconfig.ruを編集した。今回の例では、http://localhost/redmine/でRedmineにアクセスできる。この設定を行わないと、CSSやJavaScriptがロードされなかったり、各種リンクのURLから/サブディレクトリ/（今回なら/redmine/）が削除され404になってしまったりする。
手順はRedmine公式を考にした。
- Redmineのコンテナにコンテキストパスを設定する。Railsには
ENV[“RAILS_RELATIVE_URL_ROOT”]という環境変数があり、ここにパスを設定するとコンテキストパスを変更できる模様。
RedmineのDockerfile抜粋:ENV RAILS_RELATIVE_URL_ROOT=/redmine - Redmineのインストールディレクトリにある
config.ruを下記のように変更する。config.ruはRackという、WebサーバとRailsアプリ間でHTTPの送受信を担当するモジュールらしい。
config.ru:require ::File.expand_path('../config/environment', __FILE__) map ENV['RAILS_RELATIVE_URL_ROOT'] || '/' do run Rails.application end
nginxにリバースプロキシの設定をし、今後バックエンドのアプリ（バーチャルホスト）が増えても1つのnginxでリクエストを振り分けられるようにした。nginxの設定ファイルの意味だが、nginxは80番ポートでリクエストを待ち受け、リクエストヘッダのHostがlocalhostに合致する場合、それ以降のパスが/redmine/に合致するか判定する。/redmine/に合致した場合、upstreamディレクティブに定義したバックエンドのアプリにリクエストを振り分ける。upstreamに記述したserverには、IPアドレスの代わりにコンテナのサービス名を記述できる模様。
upstream redmine_app {
server redmine:3000;
}
server {
listen 80;
server_name localhost;
location /redmine/ {
proxy_set_header Host $host;
proxy_set_header X-Forwarded-For $proxy_add_x_forwarded_for;
proxy_set_header X-Forwarded-Host $host;
proxy_set_header X-Forwarded-Server $hostname;
proxy_set_header X-Real-IP $remote_addr;
proxy_pass http://redmine_app;
}
error_page 500 502 503 504 /50x.html;
location = /50x.html {
root /usr/share/nginx/html;
}
}現状はRedmineの/filesディレクトリをホストのディレクトリとマウントしているだけ(docker-compose.ymlのRedmineコンテナのvlumes参照)。TODO:3日分くらいバックアップして、古いファイルは削除する。
Alpine LinuxベースのMySQLダンプ専用のコンテナを作り、毎日1回ダンプファイルを圧縮し、マウントディレクトリに格納する。Alpine Linuxのコンテナイメージには、MySQLをダンプ・圧縮するシェルスクリプトをホストからコピーしておく。また、タイムゾーンを日本にし、MySQL接続クライアントをインストールする。こちら参考にさせてもらった。当初MySQLコンテナ内でcronを実行しようとしていたが、なぜかうまく動作せず、このブログにたどり着いた。ブログによれば、1コンテナ1ソフトウェアの原則というものがあるようで、たしかに独立させると後で気軽にダンプの設定変更しやすいと思った。なお、実行させたいシェルスクリプトを/etc/periodic/dailyに保存すると、毎日午前2時に動く。
Dcokerfile-dbbackup-alpine:
FROM alpine:3.16.3
COPY ./scripts/daily/* /etc/periodic/daily
# 時刻をJSTにする。MySQL接続用クライアントをインストールする
RUN apk update && \
apk upgrade && \
apk --no-cache add tzdata && \
cp /usr/share/zoneinfo/Asia/Tokyo /etc/localtime && \
apk del tzdata && \
apk add --no-cache mysql-client && \
chmod a+x /etc/periodic/daily/*ダンプ・圧縮するシェルスクリプト:
#!/bin/sh
BACKUP_FOLDER=/opt/mysql/backup
NOW=$(date '+%Y%m%d%H%M')
GZIP=$(which gzip)
MYSQLDUMP=$(which mysqldump)
### MySQL Server Login info ###
MDB=redmine
MHOST=db
MPASS=redmine
MUSER=root
[ ! -d "$BACKUP_FOLDER" ] && mkdir --parents $BACKUP_FOLDER
FILE=${BACKUP_FOLDER}/backup-${NOW}.sql.gz
$MYSQLDUMP -h $MHOST -u $MUSER -p${MPASS} --databases $MDB | $GZIP -9 > $FILEそのままです。
docker-compose.yml一部再掲:
db:
build:
context: ./mysql
dockerfile: Dockerfile-mysql
container_name: redmine-db
ports:
- 3306:3306
platform: linux/amd64
restart: always
volumes:
- ./mysql/backup:/var/backup
command: mysqld --character-set-server=utf8 --collation-server=utf8_unicode_ci
environment:
MYSQL_ROOT_PASSWORD: redmine
MYSQL_DATABASE: redmine
TZ: Asia/TokyoMySQLのコンテナに入り、解答したダンプファイルを下記コマンドで読み込ませる。
mysql -u MySQLユーザー名 -pMySQLパスワード -hホスト名 Redmineデータベース名 < ダンプデータファイル名
今回の場合:
mysql -u root -predmine -hdb redmine < /var/backup/backup_redmine20221112.sql
ファイルが増え続けないよう、定期的にSQLダンプファイルを削除するcronが必要。また、Redmineの/files配下も同様にバックアップする必要あり。