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PostgreSQL 9.5 からの新機能
2016年1月にPostgreSQL 9.5がリリースされ、UPSERT, Row Level Security そしてビッグデータ機能
が追加されました。
UPSERT
INSERT, ON CONFLICT UPDATE の省略形であるこの機能はここ数年アプリケーション開発者からの要望が
最も強かったもので、新規の行と更新された行を区別しません。UPSERT によりWebやモバイルアプリ開発
においてデータベースが同時実行されるデータの変更によるコンフリクトを処理可能にします。この機能は同時に
旧来のMySQLアプリケーションをPostgreSQLに移行する際の最後まで残った重要な障害を取り除きます。
新たなON CONFLICT句は大量のデータの読み込みに対して、新規データまたは異なる列もしくはリレーション
の更新で複雑なETL(Exact, Transform, Load)ツールチェインをサポートしているのと同じように無視でき
なります。これらは同時実行されます。
Row Level Security
新規Row Level Security(RLS)機能によりデータベースのセキュリティー能力が拡張されました。
RSLはSE Linixのような外部ラベル準拠のセキュリティースタックも統合する、正確な行単位および列単位の
データアクセス制御を実装しました。
ビッグデータ機能
ビッグデータベースについて複数の新規機能を盛り込みました。
BRIN インデックス:
この新規インデックス型はわずかな容量のインでインデックスを生成します。とは言っても大容量データに対しても有効で、
例えば「意図せず自然に並んだ」テーブルでも有効です。
より高速なソート
PostgreSQLは「短縮キー」と呼ばれるアルゴリズムを用いて平文およびNUMERICデータのソートをより高速化します。
大容量のデータをソートしなければならない幾つかの問い合わせで2倍から12倍高速に、インデックスの作成が20倍スピード
アップ可能です。
CUBE, ROLLUP および GROUPING SETS:
各層に渡った要約を生成するSQL問い合わせを一つでできるようにします。CUBEもOnline Analytic Processing (OLAP)Tableauなどのレーポート作成ツールとも密接に提携しています。
Foreign Data Wrappers (FDWs):
この機能は既にHadoopおよびCassandraのような他のビッグデータシステムにおいて問い合わせエンジンとしての使用が
認められています。9.5 ではIMPORT FOREIGN SCHEMA および JOIN プッシュダウンが加わりました。外部データベースとの接続
簡単かつ効率的な設定ができるようになりました。
TABLESAMPLE:
このSQL句は巨大テーブルの統計情報を素早く入手します。