Nephia入門(1)では, Nephiaのインストールとひな形生成について解説します.
$ cpanm Nephia
cpanmコマンドでCPANからインストールします. 2013年6月19日現在のNephiaの最新版は0.14です.
Nephiaは, 開発リーダーのytnobodyさんを中心に, Yanchaに集うHachioji.pmのメンバーによって日々進化しています.
Nephiaの開発版を試してみたい場合, GitHubからcloneした上でインストールしましょう.
NephiaはMinillaで開発されていますので, リポジトリをcloneしてからminil install
で導入することができます.
$ git clone https://github.com/ytnobody/Nephia.git
$ cd Nephia
$ minil install
なお, 後で説明するNephiaのひな形生成用コマンドのnephia-setup
から, 現在導入済みのNephiaのバージョンを確認することができます.
$ nephia-setup --version
Nephia 0.14
Nephiaはまだまだ開発途上なので, バージョンアップに伴って, 様々な仕様変更が行われる可能性があります. 疑問点であったり, バグと思われる動作を発見した場合, このコマンドでバージョンを確認した上でYanchaに報告すれば, Nephiaの開発スタッフが対応してくれるでしょう.
Nephia入門(1)では, Nephiaのひな形を作ってから, plackupして動作確認する... という所までをやりたいと思います.
Nephiaのインストールが済んでいれば, nephia-setup
というコマンドが使えるようになります.
Nephiaのひな形は, このコマンドから生成することができます.
ひな形を生成したいディレクトリでnephia-setup MyApp
と打ち込むと,
$ nephia-setup MyApp
create path MyApp
create path MyApp/lib
create path MyApp/etc
create path MyApp/etc/conf
create path MyApp/view
create path MyApp/root
create path MyApp/root/static
create path MyApp/t
spew into file MyApp/app.psgi
spew into file MyApp/lib/MyApp.pm
spew into file MyApp/view/index.html
spew into file MyApp/root/static/style.css
spew into file MyApp/cpanfile
spew into file MyApp/t/001_basic.t
spew into file MyApp/etc/conf/common.pl
spew into file MyApp/etc/conf/development.pl
spew into file MyApp/etc/conf/staging.pl
spew into file MyApp/etc/conf/production.pl
spew into file MyApp/.gitignore
このように, 自動的にNephiaのひな形を生成してくれます.
nephia-setup
コマンドで生成されるひな形は, Flavorを指定することで変更することができます.
$ nephia-setup MyApp --flavor=Flavor::Name
デフォルトで入っているFlavorのDefaultは, テンプレートエンジンとしてText::MicroTemplateを採用しています. 他にテンプレートエンジンとしてTemplate.pm, Text::Xslateを利用するFlavorが用意されています.
Template.pmを利用する場合,
$ cpanm Nephia::View::TT
$ nephia-setup MyApp --flavor=View::TT
同様に, Text::Xslateを利用する場合,
$ cpanm Nephia::View::Xslate
$ nephia-setup MyApp --flavor=View::Xslate
で, それぞれひな形を生成することができます.
Flavorについては, mackee_wさんが開発した「Nephia::Lite」用のFlavorもあります.
また, Amon2のように, デフォルトでTwitter BootstrapとjQueryが入っているといいなあ... という方向けに, Nephia::Setup::Bootstrapを書きました. このモジュールはまだCPANにアップしていないので, GitHubからcloneしてインストールする必要がありますが, このモジュールを導入すると,
$ nephia-setup MyApp --flavor=Bootstrap
で, Twitter BootstrapとjQueryが準備されたひな形を生成することができます. 但し, Nephia::Setup::BootstrapはText::MicroTemplateにしか対応していないので, Nephia::View::TTやNephia::View::XSと併用することはできません.
Nephiaを実行する上で必要なモジュールをインストールしましょう.
$ cd MyApp
$ cpanm --installdeps .
生成したひな形が配置されているディレクトリ(先ほどの例の場合, MyApp
ディレクトリ)に移動して, cpanm --installdeps .
で, cpanfileから必要なモジュールをインストールできます.
Cartonを使っている場合,
$ cd MyApp
$ carton install
でOKですね. これで準備ができたので, plackupコマンドで実行してみましょう.
Nephiaで書かれたウェブサービスの起動は, とても簡単です.
$ plackup app.psgi
HTTP::Server::PSGI: Accepting connections at http://0:5000/
plackup
コマンドに対して, ディレクトリ内にあるapp.psgi
を引数に与えて実行すると, localhost:5000でウェブサービスが立ち上がります.
ブラウザを起動して, localhost:5000
にアクセスすると...
このように, ひな形生成時に用意されたページが出てくるはずです!
次回の「Nephia入門 (2)」では, Nephiaを使った簡単な占いウェブサービスを作りながら, Nephiaの仕組みと使い方を学んで行きます.