From ca0e73dc8e21e220fa3338304003606f0ee09b4f Mon Sep 17 00:00:00 2001 From: GitHub Actions Date: Tue, 7 Nov 2023 11:58:48 +0000 Subject: [PATCH] Add generated HTML files --- public/posts/jimei.html | 16 ++++++++-------- 1 file changed, 8 insertions(+), 8 deletions(-) diff --git a/public/posts/jimei.html b/public/posts/jimei.html index 00ec4a0..060f563 100644 --- a/public/posts/jimei.html +++ b/public/posts/jimei.html @@ -610,39 +610,39 @@

自明ギャグの定義

自明ギャグのように見えるが、自明ギャグではないもの


さて、ここまでで登場した自明ギャグの例をもとに自明ギャグを考える場合、典型的に陥る誤謬をいくつか紹介しておく。

まずは「寿司型の自明ギャグ」である。
以下のようなギャグは、自明ギャグのように見えるが、自明ギャグではないものである。

寿司を米の上にネタが乗っているものと定義したとき、シャリだけの寿司は自明寿司である。

これは一見自明ギャグのように見えるが、自明ギャグにおいて最も重要である「自明にするために変化する部分」がなんであるかが不明瞭である。
正確に書き直すと以下のようになるであろう。

寿司を米の上にネタ集合の元が乗っているものと定義したとき、シャリだけの寿司は自明寿司である。

すると、この場合自明寿司のシャリの上に乗っているのは \( \emptyset \) ではなく「空のオブジェクト」ということになるが、これはネタの集合の元ではない。
したがって、このギャグは自明ギャグではない。
自明丼は最も典型的な自明ギャグのタイプだが、変化する部分が集合となっているかどうかに注意が必要である。

次が、「非自明自明ギャグ」である。
以下のようなギャグについて考えよう。

丼を米の上に具の集合が乗っているものと定義したとき、エビの天ぷらが \( 100000 \) 個乗っている丼は自明丼である。

これは、自明ギャグのように見えるが、非自明自明ギャグと言われるタイプのギャグで、自明ギャグではないと基本的には考えられている。

というのも、これが丼であるかどうかを判定するには、エビの天ぷらが具であるかどうかという議論が必要であり、空集合の場合の「自明度」と比較すれば自明であると言えばないと考えられているからである。

つまり、自明ギャグは、

レベルの「自明度」が求められており、特に現在は 自明丼に代表されるように空集合などを利用したもののみが認められる 風潮が強い。
とはいえこれでは極めて自明ギャグの幅が狭くなってしまうため、自明ギャグの「自明度」を保っての拡張が考えられている。

自明ギャグの発展

自明丼からの一般化


さて、ここまでは空集合を利用した極めて限定的なギャグのみが認められていたが、現在はこれらの拡張が盛んに研究されている。
代表例は、空列への応用である。
再び具体例から始める。

コーデを、何も服を着ていない状態から、服を着る動作の列を適用して得られる状態と定義したとき、何も服を着ていない状態は自明コーデである。

これは、空集合を空列に変えたのみであり、自明ギャグの一種であると広く認められていて、
「コーデ型の自明ギャグ」と呼ばれている。

コーデ型の自明ギャグは、動作を繰り返す日常の行為をよく表現できるため、非常に活発に開拓されているタイプの自明ギャグである。
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対比型の自明ギャグ、最上川型の自明ギャグ


さらに、発展系として極めて自由なタイプの自明ギャグである対比型の自明ギャグと最上川型の自明ギャグがある。
注意点として、

対比型の自明ギャグ、最上川型の自明ギャグは、自明ギャグではない。

ことに注意が必要である。


まず、対比型の自明ギャグは、条件を満たすものが二つしか存在しない場合にそれぞれを自明/非自明に分類することでユーモアを生み出すギャグである。
例えば、

というようなものが対比型の自明ギャグと呼ばれる。
これは、もはや自明ギャグの定義からは外れているが、自明というワードが中核概念であるため、このような非自明な命名がなされている。
次に、最上川型の自明ギャグは

のような固有名詞に「非自明」とつけることで理解不能な状況を作り出すギャグである。
これも、もはや自明ギャグの定義からは外れているが、同様に自明ギャグというワードが中核概念であるため、このような命名がなされている。

Conclusion


自明ギャグは、自明丼を起源として、現在では様々なタイプの自明ギャグが存在する。
さらに、構造や面白さの理論的分析も進んでおり今後の発展が期待される分野である。
一方で課題としては、このギャグが通じる相手があまりにも限定的であることが知られているため、自明に良いタイミングでの使用が求められている。 \( ^2 \)